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人形作家 安部朱美 Blog ~ 風のささやき

人形作家 安部朱美のオフィシャルブログです。人形のこと、企画展のこと、そしてささやかな日々の出来事を気まぐれに綴っています。

Message

人形創りはいつの頃からか、自分の内面を探る作業ではないかと思うようになりました。 語り過ぎず、創り過ぎず、余白を作っておきたい。 観て下さる方、それぞれの想いを重ねてもらって人形が完成すると思うから。
          ―― 安部朱美

~ 赦し難きを赦す 世界の平和を求めて~

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国際協調のリーダーとして一目おかれていた メルケル・ドイツ首相が政界を
去ることになったと報道された。

トランプ米大統領の一国主義にはじまり、
ブラジル、イタリア等でも極右政党が力を伸ばし、世界各国でポピュリズムが
躍進して、利己的で不寛容なニュースが多い。

そして、紛争は絶え間なく、増え続ける難民の多さ、人類の普遍的原理
である筈の平和、平等、博愛を基調とした活動は国際社会で隅っこに
追いやられてしまうのではと、

青くて遠い空を見上げながら、井の中の蛙である私でも「これから、どんな
世界になっていくだろうか・・・」と考えてしまう。

第2次世界大戦後の1953年、当時のフィリピン大統領エルピィオ・キリノ氏
は妻子4人他5人の家族を日本兵に殺されたにも拘わらず 日本人戦犯105人
を赦免した。

彼等を赦そうとはよもや思ってもみなかった。
私は、私の子供や国民が、やがてはわが国の恒久の
利益の友となるかもしれない、
日本人に対する増悪の念を残さないためにこれを行うのである。
やはり、我々は隣国となる運命なのだ


~赦し難きを赦す 憎しみの連鎖を断つ~

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 (写真 説明:世界平和を願う記念碑(加納美術館)   )

安来市出身の画家 加納莞蕾は4年半にわたって赦免嘆願運動を続け
「赦し難きを赦す」ことこそ、世界平和を築く教訓になると訴え続け、

戦犯赦免後も、その帰結点を「世界児童憲章」とし、

「すべては、平和のために、そして全世界の児童のためにキリノ前大統領が
戦犯を許した。そのモラルは永遠に全人類の胸に焼き付けねばならない。」と
世界の多くの指導者にも書簡を送り、その数は230通余に及んだそうです。

莞蕾の4女で加納美術館名誉館長 加納佳世子さんとご縁ができ、
フィリピンのキリノ財団にお渡しする人形
「平和の希い~赦し難きを赦す」を心を込めて製作中です。

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<平和への願い>フィリピンの方たちと

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「そうだ! 加納美術館に行ってみよう」と思い立ちました。
12月24日まで開催の<出西窯ー70年の歩み>に花等の
小物を2~3点 お貸ししていたこともあって・・・。

入館して間もなく「フィリピンから理数系の先生方が来られて
ちょうど 今 安部さんの人形<平和への願いー赦し難きを赦す>
の紹介をしたところだったんですよ。ちょっとだけ挨拶をしてもらえませんか。」

突然のことだったので戸惑いながら、企画展<加納莞蕾>の部屋に入り、
人形の横で挨拶することになった。

「今朝、ふと 思い立ってこの加納美術館にやってきました。
思いかけず皆さんにお会いできて光栄です。」

英語で通訳されると拍手が沸いた。

そして この人形を創ったいきさつや「日本兵に殺されたキリノ大統領夫人と、
3人の子どもたちが天使になって天国から世界平和を願っているところです。」
涙を拭いている方も数人いらっしゃった。

人形の横で記念撮影。
その後で一人ずつ名刺交換しながら一緒に記念撮影。

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後で もっとこう言えば良かったと悔むことしきりだったけど、
理事長ご夫妻も喜んでくださった。

このタイミングが少しでもズレていたらこの出会いは無かった・・・。

1年前に 莞蕾の娘さんで名誉館長の佳世子さんが、フィリピンのマニラ日本人学校で講演されたことがあり、
それを聴講した 当時中学2年の石川雅子さんが1年後の今年「伝える」という課題の作文で、

《本当の平和とは何かを考えさせられると共に、
戦争の悲惨さ理不尽さをつくづく感じさせられました。
戦争は人の心を壊すものです。そんな状況下にありながらも日本人を赦したフィリピンという国。
私はこんなに気高く尊い考え方を持つフィリピンの人々を心から尊敬しています。
この出来事を知った私たちには、日本でこの事実を語り継いでいく義務があると思っています。
この出来事を少しでも多くの日本人に知ってもらい、日本とフィリピンがますます友好的な関係になるように、
そして、平和な世界となるようにこの使命を果たさなくてはならないのです。》
 

素晴らしい!!

理事長ご夫妻(佳世子さんご夫妻)から、
「フィリピンのキリノ財団にも、人形 <平和への願いー赦し難きを赦す>
を創ってもらえませんか。」とご依頼を受けていた・・・。

やはり、この人形は作らなきゃ・・・と決意を新たに、でも、今は取り組んで
いる大切な作品があり、来年の5月以降になります。

加納美術館「35年の道程~今伝えたい、この思い」

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ばーちゃわーるどさん、メールありがとうございました。
また、関東近辺であります時にはブログでお知らせしますので、
是非、お出かけくださいませ。

安来市加納美術館で
「安部朱美~35年の道程(みちのり)今伝えたい、この思い」が始まりました。

4部屋に分かれて、
 1章 35年の道程
 2章 昔の学校~岬の分教場
 3章 家族いろいろ
 5章 明日へのまなざし

と、それぞれの部屋に、のれんがかかっています。

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特に、2章の演出・ライテングは素晴らしく、人形たちを活かしていただいた。
作家冥利につきるとギャラリートークをしながら思いました。

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6章明日へのまなざしーー加納莞蕾さんの書、大きな「愛」の字、そして文「平和の願い」、
私が人形に語らせたいと思ってきた、そのものズバリ・・・。
側で手を合わせている「祈り」のおばあさん、
ずっと以前に創った少年僧は、この為に創ったのかと思うほど・・・。

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戦後、フィリピンのキリノ大統領(旧日本軍によって妻子を虐殺された)に
戦犯として収容されていた、旧日本兵の釈放助命嘆願書を数十通も送り、
大統領の心を動かし、
「憎しみを愛に変える」と昭和28年に、108名の日本人戦犯が全員釈放された。

莞蕾の目的は恒久平和だった。

世界中の子ども達の人権を守るべく「世界児童憲章」の制定を訴え続けたという。

北鎌倉の常設展示、名古屋の「神の手・ニッポン展」に続き、同時に3ケ所ということで、
始めは躊躇もしましたが、ここで展示させていただき本当に良かった。
これも大きなご縁のひとつです。

加納美術館は、山あいの美術館だけど、少しでも多くの人に知られ、
莞蕾の願いが広がりますように・・・。

レストランの定食もおいしいですよ。

私の体は今、ダウンしています。
若い時と違ってボロボロ古ぞうきんを絞るにも限度があることを知りました(笑)